研究報告

<平成101112年度文部省指定研究>

「光ファイバー網による学校ネットワーク活用方法研究開発事業」

〜ネットワークを活用した授業の研究〜

 

  1. 研究主題設定の理由

    学校におけるインターネットの利用を促進し,全ての教科・科目で効果的な活用を図り,生徒の学習活動の一助とするとともに,21世紀における国際人としての素養を身につけさせる。また,高速専用線を利用し,現在行っている全生徒のホームページ作成を定着させ,マルチメディアの学習を推進するとともに,高度情報通信社会における情報活用能力を身につけさせる。

  2. 研究のねらい

    インターネットを活用した学校における新たな学習形態の在り方や,生徒の情報の受信・発信の在り方について研究する。
    1. ネットワークによる学校間交流を実施する。
    2. サーバーを設置し、生徒にアカウントを付与し電子メールの有効利用等の学習をすすめる。
    3. 地域の情報拠点としてのネットワーク活用(学校開放講座・研修会の実施)に取り組む。
    4. 校内におけるイントラネット情報の構築及び教材のマルチメディア化・データベース化を図る。

  3. 年度別研究計画

    1. 平成10年度
      @校内実施委員会の設置
      A機器の整備(光ケーブル及び使用機器等)
      B研究の全体構想の確定と組織化
      C生徒へのメールアカウントの付与
      D具体的な実施計画書の策定
      E学校開放講座の実施

    2. 平成11年度
      @実施計画に基づいた実践研究
      A各教科での計画的な利用
      B実践研究における問題点の検討
      C次年度実施計画書の策定

    3. 平成12年度
      @実施計画に従った研究の継続と問題点の検討・処理
      A研究成果をふまえた次年度以降の運用計画の策定

  4. 研究組織

    ネットワーク活用のための組織づくりを行い、全体を次の3つの組織とした。
    1. 教科班
      各教科からの代表で構成し、ネットワークを活用しての授業の研究を行う。
    2. 各部班
      各部からの代表で構成し、校内LANを有効に活用するためのシステムづくり及び利用法の研究を行う。
    3. 学年班
      学年の代表で構成し、学年で必要なデータ及びシステムづくりとその利用法の研究を行う。

  5. 研究実践

    教員がコンピュータをスムーズに操作し、研究に取り組むことができるように次の点に配慮した。
    1. 生徒・教職員にインターネットのメールアカウントを配付し、全員が利用できる環境を整えた。 (メールアカウント数 約1060)

    2. 校内で、コンピュータ及びソフトの使用法の講習会を実施し、コンピュータ利・活用能力の向上を図った。 表は平成11年12月までに実施した講習会である。

      表1 平成11年度情報関係校内研修会実施一覧

      番号

      講習会内容

      参加対象者

      1

      パソコン基礎(OS・インターネット)

      転入者・希望者

      2

      グループウェアソフト使用法

      転入者・希望者

      3

      成績処理使用法

      担任

      4

      校内LAN活用方法

      各部担当者

      5

      ワープロソフト

      希望者

      6

      インターネット

      初任者研修会

      7

      データベース

      希望者

    3. ネットワークを活用する場合、普通教科・科目の授業で、専門教科の教師が補助につき、円滑な授業展開ができるようにした。表は平成11年12月末現在の普通教科におけるネットワークを活用した授業実施状況である。

      表2ネットワークを活用した授業実施一覧

      教科

      実施時数

      教科

      実施時数

      国語

      英語

      22

      地歴・公民

      14

      保健体育

      20

      数学

      家庭

      理科

      LHR

      合計

      74

    4. 校内ネットワーク及びインターネットに関する規程を作成し、公正で安全な運用を図るようにした。

  6. 中間まとめと今後の課題

    1. コンピュータにいつでも、どこでも触れることができる環境ができたことにより、それまで敬遠していた教員も、インターネットなどを容易に利用できるようになった。しかし、コンピュータを利用した授業となると抵抗感があり、最初の授業に取り組むまでに多くの時間を費やした。それでもテーマによっては、生徒が熱心に取り組み、教師の手を煩わせることが少なくなり、1度ネットワークを活用して授業を行った教員は、2度、3度と積極的に授業を実施するようになり、自信を深めたようである。
    2. 生徒についても、インターネットを自由に使用できる環境が整い、授業はもちろんのこと、昼休みや放課後にも熱心に取り組んでいる生徒が多くなっている。
    3. 授業での利用のほかにも、興味・関心があるホームページにアクセスしたり、自分の進路の情報等必要な情報を集めて利用している。
    4. また、コンピュータのトラブルにも対応できる生徒も育ってきており、ネットワークへの興味・関心が深まっていることがうかがえる。
    課題としては次のとおりである。

    1. 本校はコンピュータ室を5室(平成11年12月末現在)有し恵まれているが、専門教科の授業のため空き時間が少なく、普通教科でコンピュータ室を利用するためには、授業変更などの時間調整が必要となる。
    2. パソコンの立ち上げ時等、ハードウェアに関わるトラブルに対しての補助要員が必要となることである。また、40名の生徒の一斉指導となるため、ハードウェアや、ソフトウェアのトラブルが発生した場合、1人の教師で対処することは困難である。
    3. 生徒自身のコンピュータ活用能力を十分に育てておく必要があり、専門教科での計画的な指導が必要である。
    4. 教科・科目の内容によっては、インターネットを活用しにくいものがあり、どのように活用を図るか更なる研究が必要である。
    5. 生徒の利用環境も整い利用率も増加しているが、それに伴い、ウィルスに感染したり、いたずら等のトラブルも発生するようになった。校内ネットワーク及びインターネットに関する規程を作成し運用しているが、さらに、モラルの向上を図るための指導や工夫が必要である。

       


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